サイハテの2日目
「もらうからあげる。あげるからもらう」
自然から頂いた命には、少し手間をかけてお返しする。もともと土質が畑に向いてないサイハテの大地に、ウッドチップを使って野菜に適した栄養豊富な土に変える。水は井戸水や湧き水を使い、洗剤やシャンプーとかは使わず、生活排水は出来るだけ汚さず果樹園にお返しする。
自然との調和はもちろん、それは人間関係も同じで。サイハテはまさに循環型社会の縮図だった。
住民みんなはやりたいことを好きにやる。
朝から畑仕事をする人もいれば、いつまでも寝ている人。ずっとパソコンとにらめっこする人もいれば、地平線をいつまでも眺めている人(俺)もいる。
「みんな違ってみんないい」なんてわざわざ口に出さなくてもそれが当たり前の空気感として、このサイハテを包み込んでいた。この空気はサイハテの生みの親、工藤シンクさんの名台詞「お好きにどうぞ」が生んだ1つのカルチャーだと思う。
「いつ帰るの?」と聞かれる旅に「帰りたくありません」と答えたくなっちゃう。そのくらい居心地が良い。
印象的なのはご飯。
みんな同じようなタイミングでお腹空いて、好き勝手作るんだけど「これ食べる?」「え、いいの?頂きー♡」みたいなやり取りが普通で、一応各自自炊がルールなんだけどほとんど毎食みんなのご厚意に甘えていた。(俺が持ってきたのは非常食と玄米だけだし笑)
食べ物の好みやこだわりなんかもバラバラで、オーガニックや自然食を意識している人もいれば夜中にどん兵衛食ってる人もいる。
でも、誰も自分の価値観を押し付け、相手を変えようとしない。
この絶妙な距離感が、サイハテの居心地の良さのもう1つの正体だ。(よくいる健康の押し売りおばちゃんとかいないし)
お世話になったからと、村の管理を手伝いたくなる。テントを設営したり、一緒に楽器を演奏したり、お昼寝したり‥←おい、お手伝いどこいった
夜はしっぽり焚き火を囲みながら住民の人達とパートナーシップや生き方なんかの深いぃ話しで盛り上がる。最近シングルマザーが増えてきて、みんな同じような感覚を抱いていた。
本当の夫婦やパートナーのあり方。
結婚制度や契約書に縛られる関係に疲れ、不倫や借金とかではない理由でお互い離れていく。(もちろん離れて初めて気づく関係性もある)
そんな時代だからなのか、みんな自分と同じような課題に悩み、取り組み、壁にぶち当たっていた。改めて真のパートナーシップについて考え、自分の見たくなかった内面と向き合い始める。それがクリアになると新しい視界が開ける。そのサイクルの連続で自身の内面が磨かれ、パートナーとの関係も整ってくる。
とまぁそんなこんなで村民ともスッカリ打ち解けた2日目なのでした😊
3日目からゲストハウスが大変混み合うらしいので、村民だけじゃなくゲストさん達とも関わっていこうと思います。人数が増えてくると胸がザワつく真央ちゃんは果たしてどうなっていくのか!?
乞うご期待