僕は中学時代、誰に聞いても「今井は学年で一番問題起こしてた」と言うくらい問題児でした。当時お世話になった恩師には結婚式の時
「当時、褒められるところは笑顔だけ」
と素敵すぎる祝辞を頂いたほどです笑
そんな悪ガキが一番ナメていたのが理科の先生でした。優し過ぎる理科のその先生を前にすると、「つまんねーよ授業!」と隣のクラスに響き渡るほど授業妨害をして困らせていました。もちろんテストでも赤点だったので追試です。
「放課後勉強見てやるから残りなさい」
優しい先生は僕を怒るどころかそんな言葉をかけてくれました。せっかく補習をしてくれると言うのに、アホな僕はシカトして部活に出ていました。
部活中に理科の先生が呼びに来てくれたおかげで、顧問の先生にド叱られました。逆ギレしてふてくされる僕に向かって、理科の先生は言いました。
「なぁ、俺の授業どうしたら面白くなると思う?」
この一言を僕は今でも覚えています。
僕はてっきり怒られるかと思っていたので面食らってしまいました。そして上から目線で「もっと勉強に関係無い話してよ。いきなりはい、教科書開いてー…なんて聞く気しなくなるわ」と言い放ちました。もしタイムスリップすることが出来たら当時の僕にビンタしてやりたいです(#゚Д゚)ノ
どうせご機嫌取りだろ…と思ってましたが、本当にその先生は次の日から勉強に関係無い話をするようになりました。真面目過ぎるくらいな先生でしたので、急にクラスが静まりかえって先生の雑談を聞きました。もちろん僕も含めて。
「先生!今日スゲー良かったよ」
僕はまたしても上から目線で理科の先生にそう言いました。先生は笑顔で「ありがとう」と言ってくれました。
その日から僕は先生が大好きになり、ちゃんと授業聞くようになりました。怒られてばかりで誰も認めてくれなかった僕に、真剣に耳を傾けてくれた初めての大人でした。本当に素晴らしい先生は教えるのが上手な人ではなく、教わるのが上手な人だと思います。
僕も先生みたいに、子どもの意見に真剣に耳を傾けて成長できる大人になりたいと思います。