今日は野外救急について勉強してきました。
今まで講習で勉強した救命救急はいわゆる都市型の救命救急です。日本という国は世界的にも救急システムが発展しており普通の都市であれば119番すれば9分で救急車が到着するそうです。だから普通の救命救急ではその9分間で出来る〝つなぎ〟のようなものです。
しかし森のようちえんでは必ずしも9分で救急車が来るとは限りません。
森の中にいれば30分〜1時間かかるかもしれません。その間指導者は何をすべきでしょうか?
ひたすら呼びかければいいのか
はたまた何か必要な処置をしなければいけないのか
僕は今日まで全くの無知でした。
いわゆる「貴方はAEDを、貴方は救急車を」の世界しか知りませんでした。でも実際は違います。森のようちえんではAEDも無ければ、意識があって泣き叫んで言う事を聞けない状態かもしれません。相手は子どもと自然です。
雨が降っているかもしれないし、山の斜面かもしれないし、川で溺れてるかもしれない
あらゆる場面を想定して一つ一つマニュアル化していては時間がいくらあっても足りません。
そこで今回の講習では2点、これだけ抑えれば大丈夫!というキーワードを教わりました。
一つは「酸素化」
人間は酸素が身体中に行き渡らなくなると死に至ります。①呼吸器系②循環器系③神経系の3つのどれかに異常があると上手く身体に酸素が行き渡らなくなり危険な状態に陥ります。なのでまずはどこに異常があるか、そしてどう処置をすれば酸素化が出来るかを学びました。
もう一つは「野外救急システム」
これは1〜3段階に分かれており、1つずつ声を出してチェック項目を確認するだけで誰でも安全を確保できるスクリーニングツールです。バイタルの取り方やアレルギーの注意点など様々な事を勉強しました。
これさえ学べば安心!という講習は無いと思います。いざという時に頭が真っ白になってしまってはどんなに優れた救急方法も役に立たないからです。
まずは勉強、そしてそれを現場で反復して初めて自分の〝知〟になります。
そんな場面に遭遇しないのが一番ですが、何か起きた時に冷静に行動できるよう普段から安全講習は受けておこうと思いました。