今、僕の会社では「効率化」が求められています。会議はSkypeを利用して、会社に出なくても良くなりました。手作業はAI の導入でどんどん簡略化され、昔よりスピーディーに仕事ができるようになりました。
それは僕の会社に限ったことではありません。
大手企業は残業を減らし、雑務をAI に委託することで人件費を削ることができます。働く人も自分の技能を磨くことに時間をかけれるのでより短期間で効率よく仕事をこなせるようになります。
共働きで効率化を考えたら、家事代行を頼み、有能なベビーシッターを頼むことで、より仕事に打ち込むことができます。自分自身の人生を謳歌し、どんどん稼ぐことができます。
先日の柴田さんの話で、衝撃の事実を聞きました。今の小学生は高学年になると、学校終了後、校門まで業者が迎えに来るらしいです。そしてそのバスは塾に直行します。塾では夕御飯まで出るので、親のやることはお風呂の準備くらい。
これって親にとってみれば超効率的じゃないですか?
今の世の中お金をかければ、効率化することは簡単です。仕事も家事も大抵のものは外注できます。
しかし“子育て”に関してはどうなんでしょう?
僕が中学生の頃、赤点で進級できるかの瀬戸際にいた時です。数学の先生は朝6時に学校へ来てマンツーマンで教えてくれました。
朝練の時、毎朝5時に起きて学校に行ってました。しかし母の弁当に冷凍食品や出来合いの惣菜が入っていた事は一度もありませんでした。
世の中がどんなに効率化に走ろうと、僕を動かしてくれたのは効率を手放した人達でした。
僕は“子育て”だけは効率化の逆に、本質がある気がしてなりません。
森のようちえんの子どもに問いかけるスタイルや、見守り待つということは非常に効率の悪いことです。辛抱や時間が必要だからです。
森の中で泥んこや水浸しになっていては着替えもいるし、洗濯だって大変です。お弁当作るのも大変だし、普通の保育園や幼稚園に預けてしまった方が断然効率的なんです。
でも、だからこそ子どもはわかるんです。時間をかけてくれた、手間をかけても理解してもらえた、と安心するんだと思います。
サマーブルーは効率化の真逆をいこうと思います。面倒くさい、大変なことをあえて続けていこうと思います。
そこに本質がある限り。