「日本の教育を変える」今井真央のブログ

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大地の学校ロータス 森のようちえんサマーブルー 森のようちえん おかざきプレーパークなどの活動日記。2児のパパ。大手製薬企業を脱サラし、日本を変えるために日々突っ走っているヤバい父親のお話

就職氷河期の真実

プログラムの始まる前にフォーカスポイントを説明し、お客さんの筋トレの意識を高める。そして始まるやいなや爆音をスタジオ中に轟かせ1人1人ハイタッチ、テンションをMAXにぶち上げる。疲れた時には「Let's move!」と皆んなでかけ声を出し一体感を出す。〝間〟を大切にしながら初めて来てくれたお客さんでもわかるような言葉で説明する。たとえばスクワットだったら「赤ちゃんを膝に乗せれるくらいの空気椅子を作りましょう!」といった感じだ。

ストレッチが終わってプログラムが終了するとすぐに常連さんに駆けつけて今日の率直な感想を聞いてメモして回った。次のスタジオで同じ失敗を繰り返さないためだ。

また新規開拓にも力を入れた。普通にジムで筋トレしてる人に声をかけまくる。しかもただ褒めるだけ。呼び込みを押し付けるのではなく最後に一言

「僕もスタジオでやってるんでよかったら帰り際に覗いてくださいね〜」だけ。

この全てを大学1年から卒業まで毎日ひたすら繰り返した。新規のお客さんも次々と口コミで増え、30人MAXのスタジオで最初は5人しかいなかったが、常に満員御礼状態になった。そして気づくと集客人数ランキング全国5位になっていた。契約インストラクターやグループパワーのプログラムを開発した超人気インストラクターも含めてのランキングだ。卒業間近で最後のグループパワーでは時間延長し90分のスペシャルキツいプログラムにしたのにも関わらず、廊下にバーベルを置いてスタジオの外まで参加者が溢れかえった。お別れの挨拶が終わるとスタジオに来てくれたお客さんが握手や写真撮影を求めて行列が出来ていた。俺は昔夢見ていたスターのような扱いになりインストラクターを卒業した。

 

 

 

 

さて、あまり良い話ばかりだとそろそろ飽きてきた頃でしょう。

 

時計の針を少しだけ巻き戻し、史上最強の就職氷河期の話をしよう。俺の卒業は2012年、調べればすぐにわかるが過去最悪の就職氷河期だった年だ。どのくらい凍っていたか説明しよう。まずエントリーするには〝説明会〟の出席が必須なのに説明会予約サイトが開始2秒ですぐ満席になる。そして運良く説明会に出てエントリーシートを送れても殆どの就活生が脱落した。毎日のように「お祈りメール」や「サイレントお祈り」というお断りメールが俺の同級生達を襲っていた。もちろん俺も例外ではない。

バイトの履歴書書くのとは訳が違った。

一流大手商社、食品、スポーツメーカー、ネジ作ってる会社、ファスナー作ってる会社etc…

まずは手当たり次第20社くらいエントリーシートを送った。ただその全てに見事にお祈りされた。俺はお祈りされ過ぎて「サイババ」みたいになっていた。

 

「これ、マジで内定もらえる人いんの?」

楽観的な俺でさえこの時ばかりは「就活浪人」という言葉が頭に浮かんだ…